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2017年3月14日 (火)

ワシがワタシがもう知らん。

弟は高次脳機能障害です。同時に数種類のことを並行して考えたり実行したりできません。聞き言葉と読み言葉の理解が、複雑で長い文章になると困難です。原因は仕事中の事故。退院し、おかげさまで今では普通に一人暮らしし日常会話しアルバイトも見つかったようです。でも、能力的にはもうあまり回復しないことが、父の葬儀でわかりました。 しかも、弟は自分の欠けた能力について無自覚。これが、高次脳機能障害のやっかなところなのだそうです。

母は85歳と半年。弟が退院したころ、右腕を骨折し手術入院。固定するための金属はまだ腕の中に残っていますが、取り出し手術が老人の身体に負担がかかるということで取り出していません。認知症ではありませんが、まぁ老人ということでたまに言うことがヘンだったりします。 難聴です。 ひとに頼るのが嫌いで頑固さが最近増してきてます。

この2人といっしょに、今回の通夜・葬儀・料金等々の打ち合わせや説明が、父がセレマの霊安室へ運ばれた直後(深夜)・次の日(通夜の前日)・当日2日の時々・葬儀の次の日、と続きました。 私達3人は、父を霊安室へ送り届けた時点でもう体と心が疲れていました。私も頭が朦朧としていました。

私達3人が並ぶと、セレマの職員さん達からしたら、熟年の男性つまり弟が、打ち合わせのメイン(窓口)であると思われます。 

弟も今回、自分は長男であるので、中心になって動きたい・しきりたい。 
母は、夫が亡くなったら連絡は自分でしたいし、夫がしたかった形式で通夜・葬式をしたい、とだけ思っている。
けれど、トントンと進めていこうとしているセレマの方は、たくさんのことを説明し、決めていかねばならない。

最初は私も「ゆっくりとはっきりとしゃべってやってください。」と母の難聴を理由にお願いしていたのですけど、それでは葬式・初七日までとてもじゃないけど終わらないことに気づいてきました。 弟は、わからない。母は、聞こえない。両人とも、興味のあるとこだけしか覚えていけない。

たとえば、、、、

【エピソード①】  通夜の前日。 病院への支払い等で、弟がさんざん「ワシがする」と主張したので、言い合いの末、私は引き下がることに決めたその後で。  *セ=セレマの担当者

セ:今回、親戚などへ連絡されたのはどなたですか?

母:私です。

セ:通夜・葬儀・斎場へはそれぞれ何人ぐらい参加されるのでしょう? 料理や供養や斎場への車の手配もありますので。

母:そんな失礼なこと、いつまで参加してもらえますかなんて、とてもじゃないけど聞けへん!私もいままでそんなこと尋ねられたことないわっ!

セ:だいたいで・・・・・。

母:だいたい、も、わからん。

セ:昨夜、連絡するときに尋ねてくださいと、お話してたかと思いますが。。。

母:もー知らん!そんなん言うんやったら勝手にやって。(と、部屋を出る)

セ:それなら、どちらかが電話で聞いていただけますか?

私:弟がするそーです。(私もまだ腹を立てている)

弟:じゃぁ、ワタシが。(満足気)

私:ほんまにできるん? ちょっと練習してみよか? 言うことわかる?(と、セリフをメモして弟に渡す)

弟: (うまく言えない)

母:そんなこと、さしてやらんときっ!

やっぱりあかん。 と、ここで私がセレマ担当者の方へ、弟の高次脳機能障害を伝えました。 担当者の方はちょっと戸惑われたようでしたが、なんせ決定することは山ほどある。決めて所業者へ発注もかけなければならないのでしょう。 窓口は長女(私)と、されたようでした。でも、ふたりのいるところで話を進めないでいるとまた「聞いてない。勝手に決めた」となってやっかい。 二人に居てもらい、時々、繰返し説明と確認をとりながら、セレマ担当者と目くばせしながら、母の話を聞きだしながら、どうにかこうにか、予想で人数を多めに決めました。

【エピソード②】 通夜式の後の食事会で。

この時も、まだ決定しきれてないことや確認したいことがあって、私はセレマ担当者とたびたび話をしていました。また、来ていただいた方々の話(父との関係や思い出話)を聞くのも私でした。 

こんな、父が亡くなったときにも、おなかはすくんですねぇ。ペコペコでした。あー早く座って一口でも二口でも食べたい飲みたい。と思いながら、明日の、親族代表のお礼の言葉も私が言うことにして、相談していると、それまで親戚の方々と話しながら寿司を食べていた弟が私達を見て、こっちにきました。

弟:あの~。聞きたいことがあるんですけど、、、。

セ:(私との間に入ってくださって)なんでしょう。なんでもどうぞ。

弟:柩の中にあの桜(壇にかざってあった)は入れてもらえないんですか?

セ:枝がいっぱいありますからねぇ。身体が傷ついたりするからあまり枝ものは入れないんですけど。 花屋といっぺん相談してみますね。

と、弟は納得してまたテーブル席へ食べに。 そうこうしてるうちに食事会も終わってしまい、私が、残ってる寿司をこっそり食べようとしていると、弟も真似して立ったまま食べ始めました。 みんなが帰ろうとしているときに、故人のこどもふたりがテーブルの残り物を立って食べてる図。 悲しくなって、小皿に急いで盛り、親戚の方々を見送りにいったのでした。姉は食べられなかったんだから見送りは自分が、という判断、してほしかったなぁ。

私が担当者と打ち合わせしていると自分もなにか話そうとしに来る。私が食べようとすると、満腹にもかかわらず自分も負けじとまた食べようとする。 おんなじことを「ワタシもできる」という自己表示なんでしょうか? 私が出ると弟が別のことで出てくるから担当者の仕事が増える。私が引くと、弟も引いているから当然なにも進まない。

次の日、葬式の後、母がセレマへの文句を、私に言いにきました。
「なんで、桜なんか柩に入れるんやろう、セレマは。 あんなもん入れるの、見たことない」と。

担当者の方は、弟の意をくんで、花屋に桜花の部分だけを細かく切ってもらえるよう頼んでくださったのでした。

.

他、病院でもお寺さんの前でも、区役所等の後始末(手続き)のことでも、いろいろいろいろ。。。。。。 いろいろいろいろ。 私にすべて任せてもらえた方が、少なくとも頭はこんなにコンランせずに済んだものを。二人とも、自分がやりたいもんで。 自分でできるように繰り返し時間をかけて私から説明し、メモを作り更新し、じっと見て待つ、時には怒りながら。ううううぅ。

悲しみや喪失感よりもアタマが疲れてなにがなにやら状態。
息子がすぐに駆けつけてくれたのがなにより有難かった。
頑固な老母とややこしい弟が残って、私の立場を理解してくれてた父がいなくなって、
 これからどうしたらええんやろう?

父の死と父の人生に、ひたすら思いを馳せたいです。

こんなときに不謹慎だとは承知の上で、「なに甘いこと言うてるんや、ひとりだけ苦労したみたいに」と思われることを承知の上で、書かずにはいられませんでした。アマイなぁ。

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コメント

おひるねおかんさんへ_____。

たくさん書いていただいて、ありがとう。

おひるねおかんさんも大変だった(大変な)のですね。
似たことで悩み疲れている人が他にもおられる、
と、なんだか心が少しクールダウンしました。
そうですね。できることはするけど、無理なことは無理。

座って食べる。 はい。そうします。大事なことですよね。
先週は私も、下の血圧が、薬を飲んでいても、100を下りませんでした。
ぐっと落ち着いて、どーんとかまえられるよう修行せねば、私の方も血管障害でダウンするかもですね。 
楽しい熟年ライフのため、修行します。

投稿: 風 | 2017年3月17日 (金) 19時39分

こんにちは。。。。
今ごろなんだけど。。。
うちも
母がなくなり
痴呆症でグループホームで入所している父と
糖尿から 血管障害を起こし 高次機能障害で身障3級の兄がいます。
兄は自営をしていましたが 経営不振と痴呆の父を看ながら
ストレスがかかったんでしょうね。
今は障害年金と先代からの畑で農作物を作り収入が増えるように努力していますが 思うようにならず 借金もあるようで
年4回ぐらい帰省しながら様子をみていますが
生活は困窮しているようです。
でも 父の入所料金や病院代の負担を妹としていますが
これ以上の負担は無理です。

社会福祉の方と連絡をとりながら どうすればいいのか。。。。。
いろいろと対応も考えますが
本人の意思もあったり プライドもあるし。。。
衣食住は自立できています。

母の葬儀は兄の気持ちも聞きながら
対応していきました(でも 代金はこっちなんだよね。。。。。)
田舎の村の中では
初めての事柄もあったようですが
強硬にすすめた事項もあります。
私が実家からはなれていることもあり
村の中で兄が安楽に過ごせるように思っていますが
どうなのか よくわかりません。

どっちにしろ
できることはするけど
無理なことは無理。。。。

自分の中で その時 その時 決めながら 対応しています。

過ぎれば 今回も何とかなったな。。。ていう感じです。

今までも 言わなきゃ。。。と思いながら
時間が過ぎちゃいました。ごめん。。。

お父さま
桜の花と一緒に 
送り出せてよかったね。

これからは しばらく忙しいけど
ちゃんと座って食べて
よく寝てください。

投稿: おひるねおかん | 2017年3月17日 (金) 16時22分

ヒロさんへ_____。

いえいえ。
不快な思いをしたことは、一度もありません。
いつも、力づけていただいて、
立っていられています。
私も、自分かってなことばかり書いているのに、コメントをいただき
本当にありがとうございます。

投稿: 風 | 2017年3月16日 (木) 07時31分

いつもブログを拝読させてもらって、そしていつも大変無責任なコメントばかり書いてしまい、とても申し訳ない気持ちでいっぱいです。

と言っておきながらまた無責任なことを書いてしまいました。
本当に偽善者のようなものですね。

ひとつ思ったのは弟さんの障害にしてもお母様の件にしても、実際は誰が悪いわけでもなく誰の責任でもないのにな・・・という気がしました。
弟さんは会社での仕事中の怪我が原因で、弟さん自身が障害を負いたくて負ったわけではないですし、お母様も加齢による体調などの変化かもしれないということでは、自分の力ではどうすることもできない、ある意味不可抗力と言えるのかもしれません。

でもそのための負担が全て風さんにのしかかっていると言っても良いというのが現実ですね。
風さんご自身もやりたいことはいっぱいあるはずなのに、なかなか思うようにできない、もっと言えば諦めざるをえないこともたくさんお有りなのだろうと思います
なんだかブログ読ませてもらっていて、すごくやりきれない気持ちになってきます。
どうにかみんなが良い結果になる方法はないのでしょうか・・・。

何かの形で少しでも風さんの力になることができれば、なりたい・・・と思いながら、僕にそんな力も甲斐性もあろうはずもなく歯痒い思いをするばかりです。
何もできないくせに偽善者ぶって無責任なことばかり書いてしまい、本当に申し訳ないです。
でもどうかご無理だけはされず、ご自身の生活も大切にされて下さい。
風さんのように上手な文章を書く能力もなく、なんだか取り留めのないコメントで読まれていて不快な思いをされたかもしれませんが、どうかご容赦下さい。

投稿: ヒロ | 2017年3月15日 (水) 21時38分

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