おばはん事件
「おい、おばは~ん。」
と、カウンターの向こうから声がしている。
今の職場は、公開されている情報を閲覧するために(役所の)外部の方々が来られる。その受付や応対のためにカウンター(実は、腰の高さのスチールロッカー)があるのだ。
私はその時、カウンターから離れたところで、下の方にある書類をしゃがんで整理していた。大事な書類をしゃがんだままで整理する。結構しんどくて、姿勢をくずすと書類の順番がバラバラになってしまうというヤバい態勢ではある。一見しゃがんでのんびりやってるように見えるのだろうが、体幹や足腰の筋力と、仕事への集中力が要る。ちなみに、私には対応するための専門知識(建築関係)がないので、対応仕事はしないこにとなっている。というか、できない。というか、してはいけないように思う。
「おーい。おばはん!」と、また声がした。
だれやだれや。まあ口がワルイとは言え、お客様やないか。 何回もお客様にそんなこと言わせるなんて、、、。 早(はよ)ぅ対応してあげんとあかんやん。
「おいっ、おばはん!」
またやーーー。だれに言うたはんのやろう? と、書類整理の手を止めて、周りを見渡した。 しかし、そのお客様が向いている方向には、だれも、いない。カウンター付近では対応専門の方が順番に対応中。 他の方向には、職員の方々が数人。
「おばはんや、おばはん。」
?。!。もしかして、わ・た・し・かーーーーっ? 奥で、しゃがんで、一心不乱に書類整理してた私かいっ。
言葉の相手が自分とわかったとたん、急に腹が立ってきた。客とは言え、なんという言葉遣いぞ! 係は順番に対応してるのに、ちょっとの時間、順番を待てんのか?
それになんやねん、私をおばはん呼ばわりとは!
私は、立った腹を据えたね。そしてすっくと立ち上がった(もちろん、持ってた書類はきちんと置いて)。 おばはんですがなにか?という気持ちを強く持って、
「はいっ。」
と、お客様に負けない大きな声で、ひとこと。
「おばはん、わかるか?」
こころもち声が小さくなったような。 いやいや、そんなことやないっ。 わかるか?とはなんや、わかるか?とは。 わかるか?と聞くなら何回もおばはんと呼ぶなー
。 それにしても、他の職員も「どんなご用件でしょうか?」とか、離れたところからでも聞きに来んかい
自分の仕事だけしてる場合やないやろ。対応中の係も「少しお待ちください。」とか言うぐらいできるやろ。私の何倍も給料と年休もろて残業もできて、ボーナスもあったんやろ。(-_-X)
そこで私は言ってやった。さらに大きな声で、
「わかりません。係の者が順に対応しますので、もう少しお待ちください。」
「おう。」
と言ってそのお客様は順番を待ち用事を済ませて帰っていった。
そのお客様が帰られた後も、職場のだれも、ひとりも、なにも、言わなかった。 はあぁぁぁぁ。 や・・・・・っぱり、わたしはおばはんやったんやぁ。 腹が立つやら落ち込むやら。
そんなこんなの今の職場、はや任期の半分終わりました。 今日は朝から大掃除。窓拭いて、サッシのレールにたまった枯葉や枯れカエルや冬眠中のカメムシなどかき出して、電灯や鴨居の埃をぬぐって、床にワックス塗って、トイレ掃除して、角掃きしました。 もちろん洗濯や布団干しも。 明日は食材等の買出しに行ってきま~す。 ああ腰痛いわぁ。
やっぱり、おばはんか。。。。
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