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2014年3月31日 (月)

梅太郎 (2)

おばあさんが、梅干しの種をごみ箱へ放り投げようとしたそのとき、

「捨てないで!」

どこからか小さな声がしました。

「捨てたらあかん。ぼくやで、ぼく。ほら、ばあちゃんの手ぇのなかにある、梅干しの種やで。」

おばあさんは自分の手指を開げてみました。 捨てようとしていた梅干しの種をよく見ると、なんと、目があり鼻あり口あり耳もあり。シワだらけのその顔が、こっちを見て、にっかぁと笑っているではありませんか!

ひょ・えーーーーー。びっくりしたのなんのって。世の中、こんなことが、あるのかい?おばあさんが、驚きのあまり、カタマッテおりますと、梅干しの種はさらにしゃべりつづけます。

「ぁ。名前はじいちゃんと相談してつけてもらわんでもええで。じいちゃんは、散歩疲れで昼寝中、やろ? もう自分で決めてるねん。梅太郎や。どうや?そのまんまやろ?覚えやすいやろ?」

  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 。

「なんや。まだカタマッテるんかいな。 どや? ぼくを育ててみぃひんか? 育て方は簡単や。水を飲ませてくれたら、そんでええ。 そしたら、顔のしわもなくなって、手ぇや足や胴がはえてくるんや。ただし、水はきらさんといてや。 そうやないと、まただんだん小さくなって、元の種にもどってしまうさかいな。」

梅太郎は、そう言いながら、またにっかぁと笑いました。

水かいな。水だけでええんやな。おばあさんは、すこし安心してつぶやき、梅太郎を育てることにしました。とは言っても、毎日、梅太郎に水を飲ませたのはおじいさんなんですけどね。

さて、毎日、水をがぶがぶ飲んで、梅太郎はりっぱな若者になりました。 

「おじいさん、おばあさん、ぼくをこんなに大きく育ててくれて、ありがとう。ぼくは悪い奴を退治しに行きます。」

と言うと、おばあさんは

「そんなん行かんでもええ。悪い奴は悪い奴で、勝手に悪いことしといたらええのや。そのうちバチ(罰)があたるやろ。 それよりもな、給料のええとこに就職して、なんか買(こ)うてぇな。ひょっひょっひょっ。」

このあばあさんは、ものぐさばあさんでしたが、欲深ばあさんでもありました。

「そっかー。退治よりもモノ、ですね。」 (^0^)/

と、おとなになった梅太郎は納得しました。 持ち前の個性を生かして、全国規模の有名梅干し店に就職し、おばあさんのため、家をリフォームしてランドリー室をつくり、おじいさんのため、サウナ付トレーニングルームをつくりましたとさ。    

めでたしっ。

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コメント

おひるねおかんさんへ_____。

なんと言うか・・・・・・・、なんとなく私の希望的なハナシになってしまいましたcoldsweats01
ということは、
私って、欲深ばあさんかいな。

チヌ太郎さんへ_____。

ほんまほんま。
ひとりかふたり、欲しいねーーーbleah

ひょっひょっひょ

楽しい童話だね。
ちょっと
風刺も効いてるし。。。

梅太郎ほしい。。干し。。。

梅太郎欲しい!

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