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2013年9月25日 (水)

『雪とパイナップル』

Photo.

チェルノブイリ事故のとき、ベラルーシ共和国はたまたまその風下にありました。 それを知らない母親は、たまたま生後半年の息子・アンドレイを散歩に連れて出ました。少年は、10年後に発病し、14歳で白血病のため亡くなりました。 この本の作者・鎌田医師はベラルーシからの救助要請を受けて、医療活動に従事しました。

_____ 放射能のことを知っていたら、黒い雨のなか、アンドレイをわたしは外に連れ出さなかった。

ヤヨイという看護師が、移植療法(骨髄移植)の看護指導のためにベラルーシにいました。「なにが食べたい?」と聞くヤヨイに、手術後なにも食べられなくなってしまった少年が答えたのは、パイナップル。 けれど、経済の崩壊した雪と氷の国・ベラルーシにパイナップルなどありません。 ヤヨイはパイナップルを探して歩きました。それが噂となって、パイナップルの缶詰を届けてくれた人がいました。 少年は、一時的に容態を回復しました。

_____ 人間の命を支えているものが何か、少し見えた。命のからくりが、見えたような気がした。少なくとも、最先端の技術だけで人間の命は支えられていないのだと思ったPhoto_2 。 缶詰は単なる果物の缶詰ではなかった。

命を助けられなかったのに、アンドレイのお母さんは鎌田医師達に感謝の気持ちを伝えました。

_____ 人間は、悲しいこと苦しいことの連続でも、幸せだなあと思うことができる。 存在しない「青い鳥」を探す。 チルチル、ミチルのように。 存在しないはずの幸せの鳥が、実は自分の内側に存在していることに気がついた。 行方不明になっていた希望を、ぼくらは探しあてた。

これは実話です。
私のなかでは、昨今の、フクシマに関する東電の対処ニュースと重なります。

ベラルーシの少年が発病したのは、事故の10年後でした。

_____ 不条理を生きる自分と、
                   生かされている自分。

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