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2012年6月27日 (水)

『椿と花水木』

Photoジョン万次郎の波乱万丈な生涯の話。全2巻。久々にぐぐぐーーーっと話の中に入りこめた本でした。

時は江戸末期。 万次郎は土佐の人です。半農半漁の家に生まれ、8歳の時から奉公に出、13歳の時手伝いで乗った船がなんと遭難。アホウドリなど食べて仲間とともに無人島(鳥島)で半年を生き延び、アメリカの船に助けられました。当時、日本は鎖国していたため、アメリカの船が日本に入港することはできなかった時代。 帰れません。 年配の者達は寄港先のハワイで降ろされたのだけれど、万次郎は船長ホイットフィールドに頭の良さを気に入られ、万次郎本人の希望からそのまま一緒に航海のつづき。 アメリカ本土に渡った万次郎は、ホイットフィールド船長の養子となって一緒に暮らし、学校にも行かせてもらい、卒業後は捕鯨船員として生活していたのでした。 ここでつけられた名前が、ジョン万次郎。きっと姓もあったはず。 

彼が初めて書けるようになった文字は英語です。生活のため8歳の頃から働かなければならなかったから、日本では字を書けないまま育ったんです。考えてみれば、当時の日本社会としたらよくあったことなのでしょうが、読んでてなんだか不思議な気がしました。

万次郎は、23歳の時、日本へ帰る決心をし、ゴールドラッシュで資金を得て買った小船とともに、上海行きの船に便乗。ハワイにいた元遭難仲間(?)もいっしょです。 翌年、琉球に到着。 けれどすぐには故郷の土佐へは帰れません。当時の日本は、ペリー来航後あたふたしておった頃です。琉球→薩摩→長崎奉行所と長期間尋問を受け、また英語講師をしたり、造船などにたずさわったりして、ようやく2年後に土佐へ帰郷できたのでした。 しか~し、なんということでしょう。 家にいたのは、たったの3日! 万次郎がアメリカで経験したことが、当時の日本にとってはとっても必要だったので、すぐに江戸へ。

ここでまた面白いなぁと思ったのは、これまた‘言葉’です。 やっと帰ってきたのに琉球や薩摩では土佐弁が通じないと知り、ここから万次郎はどこでも通じそうな武家の言葉と、そして文字を学んだ(自学)んです。 英語が先、日本語が後。 当時の日本の教育・社会事情が見えるようです。

江戸へ行って、万次郎は旗本となり名前も中浜万次郎となりました。 名字(ファミリーネーム)がついたのも、英語が先、日本語が後。 翻訳や通訳・教授などいろんな仕事をしたのですが、もともと武士でない万次郎の活躍をやっかむものもいたようでして、

たとえば、

当時、英語をまともに話せるのは万次郎1人だったため、ペリーとの通訳に適任とされたのですが、通訳(オランダ語を介して)が立場を失うことを恐れた老中があろうことか‘万次郎スパイ疑惑’なんてものを持ち出したため、結局ペリーの通訳の役目から下ろされてしまったそうです。が、実際には日米和親条約の平和的締結に向け、彼は陰ながら助言や進言をし尽力したのだそう。

勝海舟といっしょに咸臨丸に乗ったり、後藤象二郎と土佐藩船を買い付けに行ったり、岡田以蔵に護衛してもらったり・・・・。

彼のように歴史上大切な位置にいた人は他にもいるはずで、歴史教科書の中にあまり彼らの名が出てこないのは、こういった事情もあるのかも、と思ったりします。NHK大河ドラマなどの登場人物が毎回同じ顔ぶれ(みんな知ってる歴史上の人物ばかり)なのも、ここらあたりの事情かな?なんてうたぐってみたりするのも、けっこう面白いです。

長々と書いてしまいました~~。 
ま、本の紹介っちゅうことで。。。。happy01
おもしろかったよ~ん。

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コメント

ところんさんへ_____。

読んだ気になったっていうのは嬉しいです~~、けども、一度読んでみて下さいね~。
実は面白いエピソードももっとあるんですよhappy01

投稿: 風 | 2012年6月28日 (木) 21時51分

musashiさんへ_____。

ありがとさんです~~happy01
私の読み方は、ま、片寄ってるかもですが、、、、ま、こういう人がいてもいいでしょいいでしょ。

投稿: 風  | 2012年6月28日 (木) 21時49分

へぇ~ えー へぇ~ えー
言いながら読ませていただいきましたcoldsweats01
解説に引き込まれますねぇ~
もうすっかり読んだ気になったりして(*^m^)

投稿: ところん | 2012年6月28日 (木) 18時54分

おはよう。
ジョン万次郎…え~、そうだったんですね。
風さんの紹介は、時折の感想?ありで
とても分かりやすくて、良いですねhappy01
いつもながら、今回の内容も
「おもしろかったよ~ん」happy01

投稿: musashi | 2012年6月28日 (木) 07時40分

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